ローマ歌劇場2014年日本公演

「ナブッコ」出演者・スタッフ

 1975年イタリアのパルマ近郊サン・セコンド・パルメンセ生まれ。アッリゴ・ボーイト音楽院で学んだ。
 1996年ボローニャ歌劇場「絹のはしご」でオペラ・デビュー。2000年にはヴィオッティ国際音楽コンクールで優勝し、世界へと活躍の場を広げた。これまでに、メトロポリタン歌劇場、ミラノ・スカラ座、ワシントン・オペラ、ロサンゼルス・オペラ、ベルリン国立歌劇場、パルマのレッジョ劇場、ナポリのサン・カルロ劇場、ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場ほか、世界の著名なオペラハウスに出演を重ね、国際的な名声を確立している。
 レパートリーには、「ボエーム」のマルチェッロ、「ファルスタッフ」のフォード、「セビリャの理髪師」のフィガロ、「椿姫」のジェルモン、「ジャンニ=スキッキ」のタイトルロール、「蝶々夫人」のシャープレス、「愛の妙薬」のベルコーレ、「アッティラ」のエツィオなどがある。
 「ナブッコ」のタイトルロールは、2013年夏にはムーティ指揮のもとローマ歌劇場で演じ、続いてマチェラータ・オペラ・フェスティバルでも演じた。また、2013年3月にローマ歌劇場で行われたムーティ指揮のヴェルディ・オペラをプログラムしたコンサートにも出演した。

 イタリアのヴィテルボ生まれ、ローマで学んだ。2010年にウィーンのハンス・ガボール・ベルヴェデーレ国際声楽コンクール第1位ほか、数々の国際コンクールでの入賞歴が実力を示している。
 2010/11年シーズンには、ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場ニュー・イヤーコンサートに出演。同歌劇場では「ドン・ジョヴァンニ」のドン・オッターヴィオも演じている。また、2011年にはベルリン・ドイツ・オペラのオペラ・ガラ・コンサートにもドナルド・ランニクルズ指揮のもと出演した。
 近年の特筆される活躍には2011年の聖霊降臨祭音楽祭とラヴェンナ音楽祭での「2人のフィガロ」、ローマ歌劇場での新演出「マクベス」のマクダフ、新演出「ナブッコ」のイズマエーレと、いずれもリッカルド・ムーティ指揮での成功が続いている。また、2012年にはヴェネツィアの「椿姫」のアルフレード、英国ロイヤル・オペラ「オテロ」のカッシオの成功なども挙げられる。
 2013年スカラ座日本公演「ファルスタッフ」のフェントン役では甘く美しい声で若者の素直な愛を聴かせた。同役は2015年にバイエルン国立歌劇場でもデビューが予定されている。
柔らかくのびやかな美声の持ち主。次代を担う新星として大きな期待を寄せられている。

 モスクワのグネーシン音楽大学で学んだ。2007年にチャイコフスキー国際コンクール第2位を獲得。その後、ボリショイ劇場で歌うようになり、世界へと活躍を広げた。
 2012/13年シーズンには、ワシントン・ナショナル・オペラに「ノルマ」のオロヴェーゾ役でデビュー。トロントのカナディアン・オペラでは「トロヴァトーレ」のフェルランド、アン・デア・ウィーン劇場では「アッティラ」のタイトルロールを演じた。また、これまでの活躍としては、チューリッヒ歌劇場「イーゴリ公」のウラジーミル・ヤロスラーヴィチ、ローマ歌劇場「レニャーノの戦い」のフェデリコ・バルバロッサ、アン・デア・ウィーン劇場「フランチェスカ・ダ・リミニ」のマラテスタなどがある。
 「ナブッコ」のザッカーリア役は、リッカルド・ムーティ指揮による2011年のローマ歌劇場新演出で演じたほか、メトロポリタン歌劇場へのデビューをはじめ、ミラノ・スカラ座、ボリショイ劇場などでも歌っている代表的なレパートリーの一つ。2013年夏のザルツブルク音楽祭では、ムーティ率いるローマ歌劇場の演奏会形式「ナブッコ」にも出演し、大成功を収めた。2014年にはウィーン国立歌劇場への出演も予定されている。
 ムーティとは「マクベス」のバンクォー役でもザルツブルク音楽祭、シカゴ交響楽団での演奏会形式と、共演を重ねている。

 ロシアのペトロザヴォーツク生まれ。サンクト・ペテルブルクのリムスキー=コルサコフ音楽院で学んだ。在学中から、「椿姫」のヴィオレッタや「ボエーム」のムゼッタなどを音楽院劇場で演じた。
 2001年ヴィオッティ国際音楽コンクールでディプロマ受賞。2002年にはボリショイ劇場から高い評価を受け、4月には同劇場でリサイタルを開催。また、同年には第1回「ピエトロ・モンジーニ記念ヴェルディ・オペラ」コンクールでの優勝も果たし、12月にはトリノ王立歌劇場で「マクベス」のマクベス夫人役でイタリア・デビュー。同役は、欧米の歌劇場およびザルツブルク音楽祭、さらにリッカルド・ムーティ指揮ローマ歌劇場でも歌い、彼女にとって重要なレパートリーの一つとなっている。2003年のミラノ・スカラ座日本公演でもムーティ指揮で演じた。
 レパートリーとしては、「仮面舞踏会」のアメーリア、「トロヴァトーレ」のレオノーラ、「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・エルヴィラ、「二人のフォスカリ」のルクレツィア、「ノルマ」と「トスカ」のタイトルロールといったイタリアもののほか、ワーグナーの「ラインの黄金」のフライア、ヒンデミットの作品なども演じる。
 ローマ歌劇場では、「レニャーノの戦い」のリーダ、ムーティ指揮「アッティラ」のオダベッラでも成功している。

 イタリア、レッジョ・エミリア生まれ。1990年スポレートで開催された「若きオペラ歌手のためのヨーロッパ声楽コンクール」で優勝。2年後、ローマ歌劇場「セビリャの理髪師」のロジーナでオペラ・デビュー。ここでの成功を機に、世界的なキャリアがスタートした。すでにこれまでにミラノ・スカラ座をはじめ、英国ロイヤル・オペラ、マドリッドのレアル劇場、バルセロナのリセウ劇場ほか、フィレンツェ、ボローニャ、ニューヨーク、サン・フランシスコ、パリ、ワシントンなどの著名な歌劇場に出演を重ねている。
 主なレパートリーとしては、「チェネレントラ」のアンジェリーナ、「アルジェのイタリア女」のイザベッラ、「ファヴォリータ」のレオノーラ、「マリア・ストゥアルダ」のエリザベッタ、「ノルマ」のアダルジーザ、「ロベルト・デヴェリュー」のサラなど、ロッシーニのメゾ・ソプラノ役や、ベルカント・オペラの諸役がある。またモーツァルトでは「イドメネオ」のイダマンテ、「コシ・ファン・トゥッテ」のドラベッラ、「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・エルヴィラなどがあり、フランスものの「ウェルテル」のシャルロット、「カルメン」のタイトルロール、「ホフマン物語」ニクラウスでも成功している。
 「ナブッコ」のフェネーナ役は、2013年夏のザルツブルク音楽祭で、リッカルド・ムーティ指揮ローマ歌劇場の演奏会形式で成功を収めた。