── 司祭館はいまだその魅力を失わず、庭の輝きも以前のまま
振付: | モーリス・ベジャール |
音楽: | クイーン/W.A.モーツァルト |
衣裳: | ジャンニ・ヴェルサーチ |
アカデミー賞4冠を獲得した映画「ボヘミアン・ラプソディ」(2018)で再び注目を浴び、以後2度にわたる来日公演も話題を呼んだ世界的ロックバンド、クイーン。現代バレエ界の巨匠モーリス・ベジャールが、そのクイーンの音楽を使って、ロックとバレエを融合させた奇跡のステージが「バレエ・ フォー・ライフ」です。
ベジャールは、クイーンを象徴する存在だったヴォーカルのフレディ・マーキュリーと、ベジャール作品でカリスマ的な存在感を放ったダンサーのジョルジュ・ドンという、同時期にともに45歳で夭逝した二人のアーティストへのオマージュとしてこの作品を創作しました。
クイーンの17のきらめくヒット曲が響き渡る中、ステージではダンサーたちが生を炸裂させます。そこにはフレディと思しき人物もトレードマークだった衣裳を身に着けて登場。また、ところどころにモーツァルトの音楽が挿入され、病気や死、天国のイメージが鮮やかに対比されます。クライマックスはフレディ、ドンをはじめとする犠牲者たちの追悼式ともいうべき厳かな雰囲気を帯び、客席は感動に包まれます。
1997年の本作パリ初演には残されたクイーンのメンバーが登場してラストの「ショウ・マスト・ゴー・オン」を演奏したというエピソードも。クイーンのブライアン・メイはインタビューで「ベジャールのやることはすべてが衝撃的。天才の証だ」と語り賛辞を贈っています。初演以来、ヨーロッパ、アジア、南米、ロシアと、国境を越えてつねに熱狂を生み続けるステージが、2021年に次いで日本に還ってきます!
イッツ・ア・ビューティフル・デイ
タイム
レット・ミー・リヴ
ブライトン・ロック
ヘヴン・フォー・エヴリワン
アイ・ワズ・ボーン・トゥ・ラヴ・ユー
カインド・オブ・マジック
ゲット・ダウン・メイク・ラヴ
シーサイド・ランデヴー
(予言者の唄)
テイク・マイ・ブレス・アウェイ
ラジオ・ガ・ガ
ウインターズ・テイル
(ザ・グレート・プリテンダー)
ミリオネア・ワルツ
ラヴ・オブ・マイ・ライフ〜ブライトン・ロック
ボヘミアン・ラプソディ
ブレイク・フリー
ショウ・マスト・ゴー・オン
コジ・ファン・トゥッテ
エジプト王タモス
ピアノ協奏曲第21番
フリーメーソンのための葬送音楽K.477
協奏交響曲変ホ長調K.364
衣裳を担当したのは、80〜90年代ファッション界の寵児だったジャンニ・ヴェルサーチ。彼もまたフレディやドンと同世代で、本作の初演を待たずに凶弾に倒れた犠牲者だった。