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NEW2024/07/03(水)Vol.497

映画「ボレロ 永遠の旋律」8月公開
2024/07/03(水)
2024年07月03日号
バレエ
関連情報

映画「ボレロ 永遠の旋律」8月公開

バレエ音楽としてつくられたモーリス・ラヴェルの「ボレロ」は、後世のクラシック音楽だけでなく、ポップミュージックやジャズにも影響をおよぼしました。いまやその音楽がバレエだけでなく、さまざまなジャンルで用いられていることも周知のところです。
その「ボレロ」誕生の秘密を明かす音楽映画「ボレロ 永遠の旋律」が8月に公開されます。
バレエ・ファンにとって「ボレロ」の映画といえば、1981年に公開された「愛と哀しみのボレロ」が思い出されることでしょう。ジョルジュ・ドンが踊るモーリス・ベジャール振付の「ボレロ」は、その後バレエ公演で日本各地を沸かせました。この映画が実在する4人のアーティストをモデルにしたドラマであったのに対し、「ボレロ 永遠の旋律」は、作曲家モーリス・ラヴェルに焦点があてられています。ダンサーのイダ・ルビンシュタインから自分のためのバレエ音楽を、という依頼を受けたラヴェルが、楽曲としての「ボレロ」を書きあげるまでのさまざまな"産みの苦しみ"、実は完成した楽曲へのイダの考えはラヴェルの意図に反するものだったこと、その成功ゆえにラヴェルが得たもの、失ったものなど、天才作曲家の人生が描かれていきます。

監督のアンヌ・フォンテーヌは、「ドライ・クリーニング」でヴェネツィア国際映画祭の金オゼッラ賞(最優秀脚本賞)、「ココ・アヴァン・シャネル」や「夜明けの祈り」でセザール賞にノミネートされた女流映画監督。実話を基にしたヒューマン・ドラマの名手として知られています。本作では、ラヴェル研究の第一人者として知られる音楽学者マルセル・マルナによる評伝を原案に用いることで、史実に基づいたエピソードの数々が織り込まれました。

映画「ボレロ 永遠の旋律」で「ボレロ」を踊るのは元パリ・オペラ座のエトワール、フランソワ・アリュ。生命力が爆発するような跳躍で踊るエンディングは見逃せないものとなるはず。なお、ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団による演奏による「ボレロ」に加え、フランスのピアニスト、アレクサンドル・タローによる「亡き王女のためのパヴァーヌ」「道化師の朝の歌」などの名曲も、あらためてラヴェルという作曲家の多彩さを感じさせることとなるでしょう。

8月9日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ ほか全国順次公開
「ボレロ 永遠の旋律」

下記公式サイトでは予告動画をご覧いただけます。
https://gaga.ne.jp/bolero/